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仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダーの教授のレビュー・感想・評価

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コロナ禍の自粛生活の中、なかなか映画鑑賞に身が入らず、なんとなく好評価な本作を鑑賞。
テレビシリーズの「平成仮面ライダーシリーズ」は実質「フォーゼ」までは鑑賞。
本作には出てこないが「ウィザード」まではそこそこ観ていた。

「鎧武」以降はほぼほぼ観ていなくて、特に主役となる「ビルド」と「エグゼイド」にはまったく思い入れがなく。
またサブライダーの多さも含めてまったく世界観が理解できなかったのは僕の予習不足。

ただ「MCU」におけるヒーロー映画の改革の良し悪しが本作には顕著にあって。踏襲している点もあれば、旧態依然の「東映イズム」の御都合主義は目に余り、かつては「そういうもの」として観ていた本シリーズも、現代の「ヒーロー全盛」の時代においては目劣りしてしまう。

単純に「決め台詞」と「設定の説明」と因んだ台詞がなかなかに作劇を破綻させる。
これらはそもそもがトンデモな世界観を更に、旧来の東映時代劇のような「劇」感を高めていて、もはや完全に「異世界」そのもの。
むしろ、近来のアニメーション的演出と、作劇に、古臭い時代劇要素がドッキングしていて、独自と言えば独自、ただ、質の低い茶番にも見えてしまう。

加えて評価の高い、「オーズ」周りのエピソードだが。確かに三浦涼介演じるアンクの復活シーンは、アンクそのものの魅力による「アガる」要素は、シリーズをリアルタイムで観てきた人間にとって感慨深いものがあるが…しかしながら、メインストーリーとは直接関係がなく「とってつけた」場面にしかなっていないのが残念。
更に、「ゴースト」「鎧武」に加えて、福士蒼汰まで出演した「フォーゼ」も、エピソードそのものには同程度の貢献で残念。

ある時期とても好きだったシリーズではあるが、ユニバース化が当たり前になってきた昨今。個人的にはもう「卒業」という気がして仕方ない。
それだけ僕も。もう大人になってしまったということだ。
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