kochab

シークレット・スーパースターのkochabのレビュー・感想・評価

4.5
筆者大好きな目力俳優wアーミル・カーンも出ている、そして「ダンガル きっと、つよくなる」もおもしろかったので、映画館へと行ってきました。

まず主演のザイラー・ワシーム、「ダンガル」の頃から数年でしょうが、大きく、そして綺麗になったな~、というのがまず最初に感じたところ。そして表情がきっぱり、というか表情がシーン、シーンによってころころ変わる(変われる)ところもまた彼女の良さかと思います。

そしてアーミル・カーンもやっぱり私は好きでしたね。彼が出てくるのは物語の中盤以降、それも最近売れなくなった歌手兼プロデューサー、みたいな役ですが、登場序盤、なにかプロデューサーに気を遣った曲をやっている頃と、シークレット・スーパースター登場後、彼女の曲を聴いてからまさに精気を取り戻したかのような目の力、輝きはやっぱり彼ならではだと思いますし、またかっこええな~、と思うところでもあります。(*^^)v

今回、メインは娘と母(そしてDVとも言える父親)の家族の話。一番はやっぱりシナリオ作りの上手さ、というところですね。しっかり母娘の物語を書きながら、原題でもある"Secret Superstar"が歌い手である娘、そしてもう一つの隠されたスーパースターは誰だったかが分かると、このシナリオの深さ、そして原題の意味がストンと腑に落ちた感じで(久々に)涙なくしては観られませんでした。(T^T)。

しかしもう一方でムスリム(イスラム教)家庭ではひょっとしたらこういうことがあるのかもしれない。それどころか日本でもひょっとしたら数十年前まで(または今でも?)はこういったご家庭もあるのではないか、と思ったり。というか、インド映画でヒットした、として日本に入ってくる映画にはいわゆる「ポリウッド」としてダンスや歌の楽しさだけを追求したわけではなく、本当に社会問題とも言えるネタを上手く入れてオチを作る辺り、楽しさと同時に観客に訴えるものもあると思います。いや、良くできてます。

本作も今年の「私的映画撰」の中に食い込んでくる、そう思う作品であると思います。
kochab

kochab