リリー

ブレッドウィナー/生きのびるためにのリリーのレビュー・感想・評価

4.3
タリバンが政権を掌握したタイミングで観ると、過去、その政権下で女性の権利がいかに制限されていたかがよくわかり、心が痛みます。母は女性だけで歩いていると殴られ、パヴァーナは市場で物を売ってもらえず、文字を読むことも禁じられ、女性は人格を否定されているのと同じです。
タリバン政権下で、この国は過去に逆戻りすることが明らかだと思われるため、せっかく少し向上した女性の地位も低下してしまうだろうと思うと、切ないです。
争いの絶えないこの国ではこれからも同じことが繰り返され、進歩がないかもしれません。女性の権利を認めない国に希望を見出すことは出来ません。これからパヴァーナのような少女がたくさん現れるのでしょう。
ただ、混沌の中でもパヴァーナを助けてくれる人もいたことが救いです。
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