生きのびるためにの作品情報・感想・評価

「生きのびるために」に投稿された感想・評価

ハマオ

ハマオの感想・評価

4.2
イスラム圏の女性という題材の中で、ある意味戦争映画に挑むようなメンタルでこの作品を観たが想像以上に辛かった。
普通のイスラム圏よりも女性は夫と一緒に外に出るななど女性の扱いが悪化したタリバン政権下のアフガニスタンで、父を収監された少女が髪を切り男の恰好をして外へ働く。
主人公パヴァーナと同じような境遇の少女も、死んで両親が語ろうとしない兄など登場人物の多くが近現代のアフガニスタンの歴史を反映しており、並の戦争映画よりも辛いものに仕上がっている。

パヴァーナの語る話の主人公が失った兄になってる事は、死んだ人間でも生きている人間の支えになるという事か。
最終的に家族は二つに分かれ、離散という結果になるのかもしれないが二つに分かれた家族が再会できる事を祈りたい
もこ

もこの感想・評価

3.5
デラワも手紙を代わりに読んだおじさんもパヴァーナの父を逮捕した嫌な兄ちゃんも、みんなパヴァーナが別れた人たちとはもう会えないんだろうなって気がする
ちろる

ちろるの感想・評価

4.1
家族と共に暮らし、ささやかでもご飯を食べることができて、最低限の安全な生活を営める。
ただそれだけのことが叶わない世界がこの地球上のどこかにあるのだ。

生き延びるために髪を切り落とし、
生き延びるために危険な仕事をして、
生き延びるために家族と離れ離れになる。

こんな世界で女はどう生きれば正解なのか?
見ている最中怒りに怒りが積み重なりすぎて、一体何を憎めばいいのかすらわからない。
苦しくて辛い描写が続くのだけど、これをアニメーション作品にした一番の目的と言えるのはこの過酷な状況を乗り越えるために、少女パヴァーナが果てしない想像力で作り上げた物語の世界の映像描写なのだろう。

頭の中でもう一つの世界を作り上げれば、あと一歩踏み出す力がみなぎることもあるのだ。
想像力は人間にとっての最終兵器となる。
小さくて、か細くて、あどけない少女の多魂の物語は、軟弱な私が徒然と書くこともおこがましいくらいに輝いていた。
本当に純粋で崇高な作品です。
Wesm

Wesmの感想・評価

4.2
ネットフリックスにて視聴。
題名の意味は、ただ息をして食べ物を食べて生きのびるということだけじゃなくて、「自分の尊厳を殺さない」という意味も持つと思った。
アニメーションも非常によく作り込まれていて、特に主人公が「ストーリー」を話す部分は世界観が素晴らしかった。
折角今世界で起こっていることがこんなアニメーションになっているのだから、もっと沢山の人に見て欲しいと思った。
過酷な環境の中で生活する少女と家族の物語
【良い点】
ビジュアル面、特に空想話のところが絵本みたいで良いと思った
ラストの切羽詰まった感じが心にくる
【悪い点】
かなり淡々としている映画なので退屈に思える人も多いと思う

【総評】
話としてメリハリが無く淡々としているので大衆受けする映画ではない
映画として微妙だと思った、小説だと良いと感じただろう。道徳映画。
ラジオの番組でユーリ―・ノルシュテイン(ロシアの前衛アニメーション監督です、ずっと作っている『外套』完成したのかなぁ・・・『話の話』とか『霧につつまれたハリネズミ』とか素晴らしい作品です)の特集をしていた時に紹介されていた作品なので観ました。カブールでの少女の話しです、物凄く重たい話しですので、感想にまとめるのもなかなか考えさせられました。

2000年代のタリバーン政権下のカブール。父と共に行商を行うパヴァーナは10歳前後と思われます。イスラム文化の影響なのか、はたまたタリバーン政権の為なのか?不明なんですけれど(なんとなく、タリバーン政権のせい、と私は思いたい)、男性と一緒でないと外出もはばかられる世界。教育、読み書きさえ、読書でさえ、女性が関わる事を禁ずる世界で、父、母、姉、弟と暮らすパヴァーナ家族に・・・というのが冒頭です。

正直、イスラム文化について全然知らないので、何が何処までイスラム文化に由来があったり、解釈が歪められているのか?が判然としないのですが、非常に悲しい世界が広がっています。この映画が事実に近いのであれば、それは本当に地獄を感じられる世界でした。

男性でないと基本的に生きていけない世界。差別というよりも迫害と言っていい世界でパヴァーナが体験する、ただ、生き延びるためにするための犠牲と苦悩。大変重い話しですが、観て良かったです。イスラムの文化にも、もちろん良い部分はあるでしょうけれど、これはあまりに悲惨な状況と言えると思います。読み書き、読書、外出に制限をされて生きていくのは無理だと思います。また、それに逆らった場合の暴力が本当に酷いです。こういう事態を知ると、大変現代の日本は有り難いと思うのですけれど、この中でも女性への偏見がまだ残っている事態や偏見を見るにつれ(もちろん私も無意識で行っているかもしれない、という恐怖と共に)哀しい感覚に包まれます。

それでも、この映画の中のパヴァーナが、物語のチカラを得て、現実に立ち向かうシーンは、そのアニメーションという手法との相性の良さとの相乗効果を持って、素晴らしく美しい映像体験になっています。

文化について、タリバーンについて、そして男女差別について知りたい方にオススメ致します。ヘヴィーではありますが、観て良かったです。
メグ

メグの感想・評価

4.0
Desert Flowerを観たときと同じようなショックを受けた、まだまだ知らない世界がたくさんあるんだな、、、

タリバン政権下のアフガニスタンが舞台。
父親が教師って設定とか、マララと重なる。このアニメ映画から自然とマララがしたことがどれだけ命がけなことだったかがわかる。
アニメ映画。

なんて力強い作品なんだろう。
苛烈な男尊女卑社会の中で、自らを奮い立たせ、家族を守る為、少女は「少年」になりすました。

同じ地球、同じ人類、自分は「日本」という国に産まれ、少女は「アフガニスタン」という国に産まれた。ただそれだけの些細な違いで、ここまですべての常識が違うことに理不尽さや切なさを感じずにはいられない。

日本のアニメには無い美しくオリエンタルな描写と音楽が見事。
色々な人に観てほしい良作でした。
yoshimi

yoshimiの感想・評価

4.3
こんな映画あったんだ…。

主人公が髪切るとこで一気に感情移入した。

Netflix見れる人は是非見た方がいい。
ぷよ

ぷよの感想・評価

2.0
とんでもなく美しい絵柄で、とんでもなく不自由な生活を強いられる人々の物語がつづられる。
こんな世界で生まれてきて幸せを感じることが実際あるのだろうかと傲慢にも考えてしまった。実際、人権や教育なんてちゃんとしてない場所の方が子供の数は多そうだけれど…
勇気というか無茶をヒロインもその家族もするので、現実だったら問答無用で首を切られたりマシンガンで撃たれたりするのだろうなと思ってしまった。
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