ぶりりん

工作 黒金星と呼ばれた男のぶりりんのネタバレレビュー・内容・結末

工作 黒金星と呼ばれた男(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

韓国と北朝鮮の関係は分かりづらい。
80年代後半の民主化運動激化から統一に舵を向けた金大中政権以降の韓国は、理想と現実と経済状況が伴わずますますハッキリしない状態が続いている。
これはそんな90年代のスパイのお話。

前半は北の核施設を探る為、潜入を試みる主人公のリアルな描写にドキドキしたけれど、将軍様に会ってさぁこれから!という後半、徐々にトーンダウンしてしまう。ラストはいつの間にやら男の友情物語で落ち着いてしまった。実在の工作員という事で大きくフィクションに振り切れなかったせいかな。
実際、その後核施設を凍結させたのは米朝によるもの。韓国はいつも何となく蚊帳の外状態じゃなかろうか。

金大中、そしてその後の盧武鉉政権は、北朝鮮に大甘で破格の援助は殆どが北の軍事費になったとも言われている。結果統一からも遠くなっているという皮肉。
今のムンさんも同じ轍を踏んでそうだけど映画を観た韓国の人たちはどう思ってるんだろう。

映画の中で面白かったのは、韓国の大統領選の為に北が協力してミサイルで挑発するくだり。これってSNSでよく見かける「アベが北に頼んでミサイルを撃たせている」っていうやり方そのものじゃん。コレ発信してる人たちって…
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