しろみさかな

ある少年の告白のしろみさかなのレビュー・感想・評価

ある少年の告白(2018年製作の映画)
3.8
LGBTの矯正施設があるのは知りませんでした。日本と違って、アメリカはキリスト教徒が多いですから、だからこそ難しい問題だなぁと思いました。牧師という父親の立場もありますし、息子を容認してしまったら、息子には甘いだけの牧師になりますからねぇ…。だからこそ父親サイドの気持ちも分かるのです。複雑な気持ちになりました。
だからといって抑えつけるのもどうなのかと。悪魔祓いのシーンがあり、完全なる暴力でした。暴力も罪では…?と見ているこちらも冷や冷や。100%嘘偽り無く、信仰に従うのは不可能だと思います。煙草を隠れて吸っていたアイツのように。なんだか人間って綺麗事ばかり並べて、結局は自分には甘いから…。
ずっと小さい頃からキリスト教徒で、そういう教育を受けていたら、きっと罪だと感じるのでしょう。だからこそ主人公は悩み苦しんだのだと思います。それでも自分に嘘はつけないと、前に進んでいったところは本当に芯があって強いなぁと思いました。
やっぱりニコール・キッドマン素晴らしい…。母親が味方してくれたシーンは思わずポロポロ泣いてしまいました。もちろんラッセルクロウも素晴らしいですよ。難しい役どころだったと思います。
アーティスト?画家の男性の言葉が印象的でした。自分の中に神がいると。わたしもそう思う派です。具体的な人とか物ではなくって、自分が信じる自分の中にしか神はいないのだと思います。その言葉があったから、主人公の彼は前に進めたのではないかと思います。でも本当良い時代になりましたよね…きっと数十年前なら、LGBTなんか許されずひっそりと隠して隠して生きていたと思いますよ…本当多様性の世の中になりましたよね…。
余談、主人公の男の子が、若かりしマット・デイモンに見えました(笑)マット・デイモンからアクを抜いた感じの(笑)
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