ほぼ20年ぶりの劇場鑑賞。
いやーやっぱりおもしろい。
お花の間を通り抜けるシーンが綺麗で好き。
ジブリってアニメ表現がすごいのか単純に絵が魅力的なのか実はよくわからん。どっちもか。
親の負債の為に個室浴場で働かされるなんてひどい話やけど、労働を通じて社会を知る千尋は結構序盤から意外とたくましい。
ほぼ宮崎駿な釜じいの元で初めての職場体験の後、湯婆婆による究極の圧迫面接を突破してようやく雇用契約。質草にされた豚親を取り戻すため涙ながらに握り飯を頬張り、慣れない労働に汗を流す。
いや泣くわ。
またリンさんがええ先輩なんやこれ!面接受かって喜んでくれた時こっちまで「ええ人で良かった〜」てなった。20年前も今日も。
少しずつスムーズに挨拶ができるようになる千も次第に労働で達成感を味わうほどに。
あの腐れ神?の接待シーンも楽しい。
「トゲ」を「抜く」ことで一人前と認められるという意地の悪さには大人になった今となっては少し鼻じらむものの、その対価として得た「苦いモノ」はハクの憑き物を落とし、他人の言葉でしか話せないカオナシには拒絶反応を起こさせるという展開は逆に今だからこそグッとくるものがある。
「あの人は湯屋にいるからいけないのよ。」と子供に言われるカオナシのような大人は形無しだろうなと笑った。とりあえず自分は湯屋には通ってないからセーフとする。
それにしてもストーリーは大体覚えてたけど感じ方がやっぱり子供の時のそれとは違うもんやなー。
「自分のことは自分でやれ」
「自分の名前=ルーツを忘れるな」
大人になってからみるジブリはやっぱり少し大人に感じた。