このレビューはネタバレを含みます
重度の吃音のため友達も出来ず毎日校舎の裏で独りお弁当を食べる志乃ちゃん。
ある日階段に座ってイヤホン付けながら音痴な歌を歌うクラスメイトの加代ちゃんを目撃して何とか友達になりたいと後を追うが・・。
これはそんな二人がデュオを結成して文化祭で歌う事を目指すお話し。
同性目線としては加代ちゃんがカッコ良かった。
他のクラスメイト達に迎合せず自分の世界を持っている女の子。
1人で歩く姿も颯爽としている。志乃ちゃんが惹かれるのも無理はない。
一方の志乃ちゃん。普段は極度の吃音症なのに歌を歌う時の声は澄んでいて美しい。加代ちゃんが歌って欲しいと望むのも無理はない。
毎日2人で練習を重ねているうちに2人の距離はどんどん近づいて、かけがえのない友達になっていく。でもそこにクラスメイトの男子(菊池君だっけ?)が割り込んで来る事によって志乃ちゃんに変化が現れて・・。
結局なんで志乃ちゃんが辞めちゃったのか良く分かっていない。最初は菊池君の存在が嫌だったのかと思ってたけど、後の独白を聞くとそうじゃないみたいで。志乃ちゃんが泣く場面、鼻水が垂れててリアルだったなぁ。
加代ちゃんが文化祭で1人で舞台に立って歌う姿が切なかった。加代ちゃんの歌う歌「魔法」の歌詞が胸に沁みた。
最後の終わり方3人ともバラバラになってしまった。友達のいない菊池君は志乃ちゃんがいた場所で1人でお弁当を食べてるし、加代ちゃんは屋上で1人ギターを奏でているし、志乃ちゃんは・・。
志乃ちゃんには新しい友達が出来そうだ。
1度掛け違ったボタンは元には戻らないのかな。もう加代ちゃんとは仲良くなれないのかな。
でも私的にはこういう終わり方の方が自然に感じられたかも。ハッピーエンドより。現実はこういうものかもしれない。
それよりも、私この作品を観て全然胸キュン出来なかった!
変だなぁ。これを推してくれたフォロワーさんと「カメラを止めるな」でも「光と禿」でも同じ様な感想を持てたのに。涙。私の感性がどこかおかしいのかな?と悩んでしまう。