原作を無料分の3巻まで読んで面白かったので鑑賞してみた。
原作の学生らしい部活の青春シーンは大幅カット、人物をシンプルに絞ってコンパクトにしたストーリー構成は評価したい。
結局響と文壇が中心の話だから狙いが明確になっている。
しかし、あの終わり方は正直微妙だった。響のアップとかでバシッと締めて欲しかった。なんだかダラダラとした印象を受けてしまった。
響を演じる平手友梨奈はもう彼女しかいないくらいのハマり役である。
フード姿で蹴りを入れる姿は、欅坂のPVに出て来そうだし、圧倒的な存在とパフォーマンスで、結局他を圧倒してしまう役は、平手友梨奈本人の姿と被る。喋り方は拙いが、表情の作り方やはやはり上手かった。先日見た乃木坂の彼女とは比べるまでもないが、役者が違うというか活躍する領域が違う感じである。
今作で気に入ったのは、音の使い方。
映画全体としてはあまりポップな印象ではないが、音楽のおかげでリズミカルで輝かしい若々しさを感じる。
やや気になったのは、過剰なカラーフィルター。
画面がやけに黄色かったり、白かったりして不自然さを感じる。
原作のコメディタッチ成分が少なくなっているため、文学ものだけどライトで入り込みやすい感じが失われているように感じた。リアルではあるが…さじ加減が難しい。でも面白かった。
