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億男のkassyのレビュー・感想・評価

億男(2018年製作の映画)
3.0
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借金を背負い、妻子とも離れて毎日働き詰めの主人公一男。ある日、宝くじが当たり3億円を手にするが、あまりの大金に使い方を迷ってしまい大学時代の億万長者となった親友に相談を持ちかける。しかし、3億円はその親友が持ち逃げしてしまい…?
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予告の作り方が巧妙すぎて、ポップなお金エンターテイメントだと思って見に来た人は面食らいそうだ。本作はどちらかというとシリアスで、全くポップではない。ある意味予告の作り方がミスリードで上手い。

大金を持つこと。お金に振り回されないこと。お金で買えないもの。お金で変わらないもの。お金について考えさせられるストーリーではあるが、印象としては凡庸だ。
心に刺さることも、特出した心に残るシーンもなく、モロッコの砂漠のシーンが綺麗だったな、という後味だ。

というのも、どこか現実味がなく浮世離れした話に終始し、主人公もドン底感もなく、お金の汚さも描かれず、結局綺麗な話になっているからではないだろうか。もっとドロドロしてくれた方が個人的には好みかな…

脇役の北村一輝、藤原竜也のキャラの濃さは面白い。
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