ギズモバイル

15時17分、パリ行きのギズモバイルのネタバレレビュー・内容・結末

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

<ザックリ評価>
軍人2人含む4人の男性がテロリスト1人をタコ殴りにして未然に防いだテロをネタにした、映画未満の長尺再現VTR。

<魅力>
・教養
・アムス観光映像
・本人起用

<不満>
・無駄に長い
・演出センスの欠如

<詳しい感想>
ひたすら長いボディーブローを打ち続けて最終ラウンドでKOを決める地味ながら王道的な展開。問題は、観客のほぼ全てが勝敗の結果を前もって知っていること。

なので、この手のネタを映画にするには監督の演出センスが問われる。本作で監督が用いたのは当事者本人起用という個性であり、同時に演技指導の手腕は評価できる。

ただ、内容がとにかくつまらない…感情を揺さぶるエピソードがあるわけでもなく、ひたすら観客を置き去りにした平面的なプロットをなぞるだけで、陰陽のバランスが欠けている。例えばテロリストの生い立ちや、前日の日常なども再現した方がよほど刺激がある。

おそらく、映画の面白さよりも一見地味な事件を認知させる事を目的とした監督なりの価値観の産物なのだろう。早撮りに定評のある監督らしいが、そんな手抜き作品をわざわざ劇場に観に行くのはなるべく避けたい…レンタルでも嫌だけど( ;´Д`)


〈蛇足〉
「英雄的な活躍をした人も、実は普通の人間なんだよ」というメッセージを含めてるのだとすれば、凄く馬鹿にされた感がある。そんなこと言われなくてもわかってるってばよ。