なんじゃこれ！！私は今何を見たんだ！？本人たち主演で勇気の善行を再現！って前情報から想定するあらゆる予想を全て外してきた衝撃作！笑（いや、外してないです）
１００分ないのに映画が明後日の方向へ飛びすぎてて思考回路停止した笑
終始漂い続ける違和感が逆に刺激的で魅力になってる凄さ。
やたら画質のいいテレビ映像のような画面といい、ラストの本物の映像と映画用撮影の合わせ技といい、中盤「何の映画見てんだっけ？」と思わせる観光といい、深夜の風景番組みたいな音楽といい、事件の直前を合間に挟むもイマイチ流れに乗り切ってない妙な演出といい、ハチャメチャすぎてめちゃくちゃ面白い！笑
序盤の少年期のストーリーが非常にドラマチックで、そこから軍に入隊して〈瞬間〉に行き着くまでの道程を丁寧に描いていくんだな、と思わせておきながら明後日の方向へぶん投げてしまうセンス！！天然なのか意図なのかすらわからない。予想に収まってやるものか、凡庸な感情など生ませてやるものかとでも言うのか教訓的にも感動的にもせず事実を羅列するでもなく、むしろ映画的ですらないという、今まで得たことのない刺激に満ちまくってる。素人二人の旅行の再現記など、どんな顔して見ていればいいのか、みたいな感じなのに何故だか不思議と面白い！笑
フィルモグラフィーに「父親たちの星条旗」やら「アメリカンスナイパー」やらがある監督なのに（部屋のポスターは「硫黄島からの手紙」だった）地続きなのか何なのか、イーストウッドの哲学や思想云々以前に尖りまくっててビックリした。
ここまで煽っておきながらメインの〈瞬間〉はあっけなく訪れるってのがカッコいい。「エレファント」を思いだしたけどタッチは全然違う。ある意味でシュール、そしてその違和感が強烈にリアル。うーん、凄い。傑作！！
