リアルな姿は知らないけど、ダリダもたぶんファム・ファタールだったのではないかと。子どもな男はだめと言いつつも、子どもな男しか選べなかったダリダ。関わった男たちは後年必ず不幸に祟られるのは不思議だけど、それも他を圧倒する才能と美しさの故だろうか。
また彼女の持ち歌がそのまま彼女の人生となっていくところがね。愛が人生そのものだとさぞかし辛かろうとは思うけど、それでしか生きられないのが彼女の業。孤独と死を恐れていたにも関わらず、結局はそこに近づき囚われる。自分の弱さに勝てなければ、その宿命が待っている。
モデル出身で映画初主演のイタリア人女優スベバ・アルビティが見事。ダリダの華やかさと脆さを堂々と演じています。
