バイキンマン悪の美学。
そこまでガッツリ描かれてないけど、要所要所で感じ取れる。
20年振りくらいにアンパンマンしっかり観ました。
本作は、自己存在について私たちに問いかけてきます。
「なんのため〜にうま〜れて〜、な〜にをし〜て〜いきるのか〜」ってヤツです。
アンパンマンは、「困っている人に手を差し伸べる為」
困っている人を助けると、胸が温かくなるからとのこと。
生粋のヒーローですね。
一方バイキンマンは「アンパンマンをやっつける為」
ただ、それだけ。
アンパンマンを倒した先に…、とかじゃない。
一点の曇りもない、揺るぎない純粋悪としての存在理由。
だからこそ、例え自分が飢餓に喘いだとしても、倒すべき敵であるアンパンマンの差し出した顔を口にすることは絶対にない。
これぞ、悪のプライド。
しかしながら、アンパンマンが他の敵の猛攻に屈しそうな時には、"自分が倒さなくてはいけない"敵であるからこそ、時としてヒーローに手を差し伸べる。
これぞ、悪者としての誇り。
バイキンマンが、そんな無骨な悪者としての行動原理に基づいていたとは知らなんだ。
アンパンマンと共闘する場面は、感動した。
二十代の成人男性が観ても、中々面白かったです。
「そんなところで何をやってんだ、アンパンマンッ‼︎ お前を倒すのは、俺様だァァ‼︎」
痺れた。
お前がナンバーワンだ。