トムトム

万引き家族のトムトムのレビュー・感想・評価

万引き家族(2018年製作の映画)
4.5
タイムリーと言うと不謹慎だが酷い幼児虐待死事件があったために開幕速攻で泣けてしまった。
「フロリダプロジェクト」と同じように貧困問題をメインで描いているのかと言えばそういう訳ではなく(もちろん根底にはあるが)JKビジネス、年金不正受給、ネグレクト、虐待、非正規雇用と現代日本の問題を詰め込んである。

是枝監督の視線のフェアさは必ずしもこれらを外側から一方的に断罪していないところだと思う。
松岡茉優のJK風俗など癒しとして描かれているのだし。
だからと言ってフィクションにありがちな貧しいが心は豊か的な安っぽい美化をしていないところも素晴らしい。
だから予告の「彼らが盗んだのは絆でした」というカリオストロの城の銭形警部みたいなセリフは違うだろうとは思う。

観客に答えを投げかけてくる作品だけに時間を置いた方が評価が上がると思います。

家族とは何かを考えさせられてきた是枝作品の総決算と言っていい作品。

邦画界きっての演技派が揃ったアベンジャーズの様な家族の中にあって樹木希林のリアルなババア感は凄い。
しかしなんと言っでも安藤サクラの凄さ。
今作はチョット怪物じみて凄い。

こんな素晴らしい作品の感想でアレですが松岡茉優さんの着替えや水着シーンや風俗シーンが素晴らしかったですね。
あんな綺麗な子がいる店だったら大繁盛でしょう。
「怒り」の宮崎あおい、「新宿スワン」の沢尻エリカの店と並んで三大行ってみたいこんな店です、と僕だけでなく男性は皆思っていたと確信します。

今年の作品では「フロリダプロジェクト」「ぼくの名前はズッキーニ」と並んで登場した子供に幸せになって欲しい作品でした。
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