このレビューはネタバレを含みます
役者さんが全員いい。安心して観てられるベテラン勢。ああ、柄本明もいいなぁ。緒形直人のちょい役に驚いたけど、久しぶりだなぁ。
つい最近ニュースで虐待死で話題になった5歳の女の子を思わずにはいられないな。
たった5歳で覚えたての字で「がんばるから」って書き綴ったあの子。
こんな深い闇をほっといたらダメだ。
この映画でもそう言ってる気がする。
ダメだよね、じゃあどーする?って。
パルムドール受賞の時、安藤サクラのあの泣き方が絶賛されてたのがよくわかる。あれは本当にすごい。そう、あの泣き方で信代という人物像がグッサリ印象深くなる。
あの泣きのシーンで、質問側の刑務官の女性。
「でもね、母親じゃなきゃダメなんですよ、あなたが産めなかったのが辛いのはわかるけどね」だったかな?
ああ、嫌なセリフだなぁ。しみじみ嫌なセリフだ。
何もわかっちゃいない。
この何もわかっちゃいないくせに、わかったフリして事なかれに流れることが闇を深める日本。
いい映画だなぁ。