愛り

万引き家族の愛りのレビュー・感想・評価

万引き家族(2018年製作の映画)
5.0
まだ終わらないでって、鑑賞中に本気で思った。ずっと観させてって。
「誰も知らない」を
観た時も思ったけれど、
目や耳などのフィルターを通さずに
直接胸の奥のところに触れてくる。
リアリティや刺激を直に感じ、
そのまま心に訴えかけて
すぐに去らずに残り続ける……
色が明るすぎないからかな、
晴れでも雨でもない曇り空は
いちばん、安心する。
混ざれる気がする。

血の繋がりってそんなに大切なのだろうか?池脇千鶴とは、まるで会話しているような気分になった。睨んでしまった。
安藤サクラの涙を思い出すたびに、
こちらもまた泣きそうになる。
絆なんて言葉は気休めにしかならないってことなのかな、、、

個人的に池松壮亮が出てきたところ
あのシーンは繰り返し、繰り返し、
みていたいと思った。なんだか、
私を作品の中に登場させてくれたかのような、彼が抱きしめられることで、
誰もがかかえてる、
傷とか痛みとか後悔とかを
癒して、
許してもらえるような、
自己を投影したシーンに感じて
すごく涙が出た。
愛り

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