【第36回アカデミー賞　外国語映画賞ノミネート】
ギリシャのパシリ・ジョルジアデス 監督が舞台劇をもとに制作した作品。カンヌ映画祭コンペに出品され、アカデミー外国語映画賞にノミネートされた。

娼館で働く女たちの群像劇。まぁ特別面白いということもない。ありがちな話だなという印象。ギリシャらしいペーソスもそんなに感じない俗っぽい普通の映画。

恋におちる女、恋人を待つ女…様々な女たちが描かれる。そのうちに娼館は閉鎖、女たちはそこを出てどうするかという選択を強いられる。

バッドエンドとハッピーエンドが混じり合ったような終わり方はいい。「私たちここを出ても生きていけるのよ」というカラッとした終わり方が気持ちいい。ある人物にとってはこの上なく悲劇的な事態になるのだけど。

話としては別に面白くはないけど、女たちの連帯を描いているという意味では今日的かもしれない。ギリシャ映画だと言われなければ分からないかも。イタリア映画っぽい。

• #第36回アカデミー賞

是非『赤線地帯』と併せて鑑賞したい、公娼制廃止に伴い篩にかけられる娼婦らのアンサンブルドラマ。そこに横たわる悲喜交々と潰えぬバイタリティ。カンヌコンペ出品、オスカー外映ノミネート

ギリシャの港町、歓楽街の公娼防止法による人間模様。日本の赤線防止法による女たちを描いた作品の方が出来が良い。本作は女の描き方、掘り下げが足りない。