のりちり

ガンジスに還るののりちりのレビュー・感想・評価

ガンジスに還る(2016年製作の映画)
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インドでも、そこそこの中流階級だと思われる。
教師をしていた父が死期を悟り、ガンジス河の傍の死を迎えるホテルに行くと言う。
息子は仕事で忙しいが父に付き添う。
最初は、なんで?と思う息子だったが、父が病気で死にそうになり、妻・娘を呼び寄せ、一緒に過ごし、本当に父と向き合って話してから、考えが変わる。

18年、死ねないと言っていた老女は、楽しく過ごしたあと、ひっそり亡くなった。
そして、父も、息子と話して、自分のことを考えて間もなく亡くなった。
人は、何か踏ん切りがつくと死がそばにあるとき、死に向えるのかもしれないのかもしれないなどと思った。
彼女が死ねない何かを達成して心残りがなくなったのかな、と思った。
お葬式は音楽も派手派手で見送る。

ただ、このガンジス河。
洗濯もするし、禊もするし、死体は流れるしで、何度見ても聖なる河と言われても、きれいだと思えない。
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