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ラ・チャナのditaのレビュー・感想・評価

ラ・チャナ(2016年製作の映画)
4.0
@シアターセブン

素晴らしい。一流の表現者が魅せるものは自身の魂。冒頭チャナと夫がリズム遊びをしているシーンが微笑ましくて早くも泣く。部屋で練習しているシーンで更に泣く。チャナさんこの映画で初めて知ったのに。魂が魂に響いた時に流す涙はいつもわたしを元気にする。

チャナが「フラメンコで大切なものはコンパス(リズム)」と繰り返し言うのが印象的だったけど、これこそ彼女の本質なんだと思う。基本を身体に沁み込ませてそこがぶれないからこそ情熱が際立つんだろう。
人生のコンパスは常識や基礎学問だったりするのかなと思いながら観ていたけど違うな。人生の、人間のコンパスはきっと人が人を思う心であり、命を大切にする気持ちだと思う。何事も基本から。

観ている時に「パワー」とか「パッション」という言葉が浮かんできたので、宣伝になかやまきんに君とかパッション屋良とか使えばよかったのに(よくない。
あと、膝の痛みを押してステージに立つ彼女に武藤敬司が重なったので武藤のドキュメンタリーが観たい。絶対面白い。
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