はくしゃく

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのはくしゃくのレビュー・感想・評価

4.2
前知識なしで見たので、観ながら気になることを調べながらの鑑賞スタイルに。
私は知らないで見てしまいましたが、「シャロン・テート事件」を知った上で観ることが前提になっている作品です。私は事件のことを調べた後に、色々気になって見なおしました。更に言うならば、当時の時代背景、ハリウッド事情なども知ってるとなおよし。

ただそれ以外にも、色々感慨深い作品です。
私はとあるレオナルド・ディカプリオのシーンで泣いてしまいました。
俳優を演じているので、レオナルド・ディカプリオ自身にも重ねてしまいます。十代の頃から演技をし、彼が培ってきたものを見せつけられている感じがしました。円熟したなあと思います。
ブラッド・ピットに関しては、彼の今までの役柄への既視感を覚えます。ファイトクラブのタイラー・ダーデン、オーシャンズシリーズのラスティ・ライアン。ちょっと悪でカッコいい、あのブラッド・ピット。
そして何より、パルプフィクションをどことなく思わせるタランティーノ監督味。
これが全てないまぜになって、彼らのこれまでの映画というものを思い出し、懐かしさも感じるような……そんな気持ちにもなりました。

正直、二時間半以上ある長い作品です。会話劇なので、退屈に感じる人もいると思います。
でも、だからこそ、一語一句を大切に聞いて、ゆったりとソファに座ってコーヒーを飲みながら見るのに最適の作品です。
是非、161分の不自由を味わって下さい。
はくしゃく

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