このレビューはネタバレを含みます
ジャパンプレミアにて鑑賞!
私の神であるタランティーノを目の前で拝んで、サインまで頂いてしまって夢うつつな状態で観ました。
タランティーノの描く69年のハリウッド。
ネオンサインやイカした車に音楽。
クリフのアロハシャツとかドッグフードの缶詰、レッドアップルにボロい車とか、
タランティーノの映画には黄色がよく似合う。
オープニングからテンション上がった。
マドセンの使い方とか、カート・ラッセルとゾーイ・ベルが夫婦とが最高!
ファンには嬉しい小ネタが満載。
けど正直中盤あたりから、ん?と思ってしまった。
想像してた内容とは別物。
やっぱり予告編観ただけで想像するの良くないな。
実在の人物であるシャロン・テートにポランスキー、チャールズ・マンソンと、架空のキャラクターのリックとクリフがどうあの事件に絡んでいくのか分からなくて、コレどうやってまとめるんだろう…なんて不安になりつつ見守った。
タランティーノらしいバイオレンス描写も物足りないし、どうなるのかなー、なんて。
んな不安はラスト13分で吹き飛ぶ。
タランティーノが、このままで終わるわけがなかった!!
私ごときが不安になるなんておこがましい。
バイオレンスも炸裂。
足りないなぁ、なんつってた分を全部詰め込んできた。観てて痛い〜!!
あのラストはタランティーノの愛。
シャロン・テートに相応しい終わり方。
イノセントは失われなかった。
「むかしむかしあるところに…」
おとぎ話が始まる時の定番の文句がタイトルになっている意味が分かった。
こんな夢を見てしまう、ハリウッドのおとぎ話だった。
リックとクリフの関係もすごく良い。
2人は架空のキャラクターだけど、ハリウッドにはあんな2人がたくさんいるんだろうから完全なるフィクションじゃない。
ハリウッドは色んな境遇の人が隣同士に住んでいる場所なんだね。
ウルフオブウォールストリートで惚れて以来大好きなマーゴット・ロビーがタランティーノ作品のヒロインなのも熱い!!
タラとマーゴットの結びつきがとっても素敵なのでぜひインタビュー記事読んでください。
まさにイノセントなシャロン・テートにどハマりしてた。
「私この映画出てるの」なんて可愛すぎ!
マヤ・ホークが出てることも大きいなと感じた。
タランティーノのミューズであるユマ・サーマンの娘を出演させるって、みんな生きてるからできたことだから。
ルーマー・ウィリスもちょっと出てたね。
シャロン・テートが生きてたら、お腹にいた子がスクリーンに映る可能性だってあったかもしれない。
タランティーノって映画の中でしかできないことをやってくれる。
そこに愛を感じるから彼の作品が好き。
2回目観たら泣くかもな。
本当にタランティーノを好きでよかった。