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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのkochabのレビュー・感想・評価

3.5
原題も"Once Upon a Time in Hollywood"、Once~と出てくるとどこか「古き良き時代」を思い起こさせるところがあると思いますが、まさに本作も「当時はこんなんでも良かった」というところも含めてオマージュを感じさせる作品だと思います。

そこにはやはり映画そのものがまず「虚構」である、ということ。そしてそこに出演する俳優達もまた「虚構」を重ねていること。でも時にそこには「真実”も”ある」というところが本作で描きたかったところでもあるのかな~、とそして今ではマルチ、という言葉がもてはやされていると思いますが、それしかできない、という事の魅力も一部に監督などは感じているのではないでしょうか?それを思うのがラスト近くのハリウッドにあるお店のネオン看板。今ではモニターで大写しの看板も多い中、ネオンサインはずっとそれしか示すことができません。これがこの当時の俳優とも重ね合わせているのではないか、と筆者は勝手に推察しています。

そしてレオナルド・ディカプリオにブラッド・ピットの初共演。この辺もなんかお互い、現実的に落ち目を感じさせなくもないのですがw、いいコンビだったのではないでしょうか。

タランティーノというと圧倒的な暴力シーン、というのも代名詞であると思うのですが、ずいぶん今回はおとなしいな~、と思っていたら、まさかこういう展開になるとは思ってませんでしたけど。というかタランティーノ脚本からするとあありヒッピーはお好みではないのかな、と思いました。

ま、ディカプリオ、ブラピ、そしてタランティーノの化学反応としては楽しめた作品でした。
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