回想シーンでご飯3杯いける

クリード 炎の宿敵の回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

クリード 炎の宿敵(2018年製作の映画)
3.0
端的に言えば、「クリード」の続編としてはイマイチだけど「ロッキー」シリーズとしては傑作、という事になるのではないだろうか。

クリードの知的で現代っ子な魅力を前面に打ち出し、タイトルも「ロッキー」ではなく「クリード」とした前作の潔さに魅了された僕としては、「ロッキー」シリーズから連なるストーリーを持つ今作は、仕掛けられた伏線らしきものにも気付けず、非常に平坦な作品に思えてしまう。古くからのファンへのサービスとして、年長キャラクターに重点を置くストーリーになっていること自体は、そういうフェイズなのだろうと納得できても、彼らを引き立たせる為なのかクリードの聡明なキャラクターを封印しているのは頂けない。前作の新しさはいったい何だったの?

終盤の試合シーンで、アッパーが決まる度にスローモーションになる演出も少々古臭かった。スターウォーズもそうだけど、アメリカ映画って親子ネタが好きだよね。大きな欠点があるわけじゃないけど、2作目にして早くもシリーズ物の落とし穴にはまってしまった印象が強い。