貸切バスで研修旅行に向かう女教師(三崎奈美)と女子生徒たちが、色情狂によるバスジャックに遭遇してしまう。「にっかつバコバコバスツアー」参加者の奮闘劇を描いている、日活ロマンポルノ。
独立系ピンク映画界の帝王・港雄一が、メンスの匂いに執着する色情狂を熱演。ロマンポルノには10本程度の出演だが、彼がこれほどまでフィーチャーされるのは稀有なこと。女優陣では、ショートヘアにイメチェンしている太田あや子が、ひたすらキュート。
バスの車内シーンは、なんと日活スタジオ内で撮影。きちんと走行中に見えるところがスゴイけれど、天井に向けて発砲しても無傷だったり、周囲の人々が不自然なバスに無反応だったり、ツッコミどころが満載なのはあいかわらず。
容姿が醜いからという理由で下車させられた女子生徒たちが「ブスで良かった」と安堵するシーンと、「男女ともに性の暴走をしている」を暗示させるシナリオ展開が出色。「港雄一の怪獣映画」という観点から、未曾有の娯楽体験を得ることができる。