ミレニアム・マンボのshelbyのレビュー・感想・評価

この映画は言葉でもって捉えることが難しい。言語が語りうる限界を超えて、映像が人間という存在に肉薄する映画に出会った感覚というか、何と言ったらいいかわからない。

酒とドラッグとタバコと音楽にまみれた彼女たちの荒れた生活は、ポツポツとした言葉のコミュニケーションがあるにせよ、「まともな」人間の営む生活には見えないのに。

あまりに美しい冒頭のワンショット。映画のラストを経てあのシーンが持つ意味が反転したように感じたのは、無意識のうちにこの映画から希望を受け取っていたのかも。