ShinichiAndo

来るのShinichiAndoのレビュー・感想・評価

来る(2018年製作の映画)
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幸せの対極にあるグロテスクなものを描いていると思いきや、その幸せこそがグロテスクなのだと突きつけられ、さらにはそのグロテスクなもの=“弱さ”こそが人間なのだということを、全身全霊で叩き込まれる凄まじい作品。ホラーというより、「笑ゥせぇるすまん」的な意味で怖かった…。

どれほど遠くまで逃げても、どれだけ幸せなフリをしても、自分の弱さから決して逃れられないという物語は、村上春樹の「羊をめぐる冒険」を思い出しました。そして、自分の弱さを“痛み”として受け入れることがいかに重要か、そのことを教えてくれた柴田理恵さんがとにかく素敵だった。
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