怖かった〜〜！けど面白かった〜〜！！
っていうのが素直な感想。
ほどよい緊張感が張り詰めているが、おどろおどろしくしすぎずに軽妙なタッチで演出され、怖すぎない絶妙なさじ加減で演出されて、見事なホラーエンタメに仕上がっていた。
オカルト現象が後ろ暗い過去と密接な関係にある事を描いて人間の闇をあばきだし、結局怖いのは人間というのを巧妙に伝えている。
葬式と結婚式のシーンの台本のいやらしさはハンパないけど、これが現実に近い。
中島監督は個人的に好きなのだが、前作「渇き。」はちゃめちゃにしすぎて私には胸くそな映画だった。しかしこの「来る」はとにかくバランスが良くてやりすぎてない。胸くそまで行かずに少し希望を感じさせる展開にしたのも、またバランスが良かったと思う。
中島監督らしさは随所にあるものの、演出過多になりすぎない塩梅だった。
主役の岡田准一はあまり存在感がなく、松たか子の頼もしさに圧倒された感があった。妻夫木聡のゲスさも見事。
