ぴろぴろ

芳華-Youth-のぴろぴろのレビュー・感想・評価

芳華-Youth-(2017年製作の映画)
3.9
ポスターが美しい。 ノスタルジーを感じる映画を観ると、サザンの「Ya Ya」が聴きたくなる。
舞台は1970年代 文化大革命の頃。 ポスターの写真通り、手足が長くてスタイルの良い彼女たちのダンスは美しかったが、どこかの国の喜び組の様にも見えてしまった。 でも俳優さん達、相当レベル高い。
中国の若者たちの、美しく切ない日々を描き出す青春群像劇。 同志たちを歌や踊りで勇気づける文芸工作団に属する若者たちが、時代の波に翻弄されながらも、優しく気にかけてくれる異性が好きになったり、結ばれない片思いだったり。 イジメがあったり、要領の良い子も悪い子もいて、そこには甘酸っぱいけど輝かしい青春の日々があり、眩しいくらいの若者の姿があった。 が、やがて戦争が及ぼした暗い影と傷も描かれる。 中越戦争のシーンはリアルで、残酷さや悲惨さは観ていて辛くなった。
時が過ぎてからの、それぞれの人生がまた興味深い。 共に青春時代を過ごした仲間も、すっかり生活のレベル格差が出て、だけど変わらない姿も見えて。 儚くも美しい青春の日々とその後。 余韻の残る映画だった。
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