KOUSAKA

クリシャのKOUSAKAのレビュー・感想・評価

クリシャ(2015年製作の映画)
3.8
これは気まずい‼️気まずい瞬間のオンパレード‼️😫

・・・でも、だからこそ面白くもあるという「他人の不幸は蜜の味」的な野次馬精神が発動してしまう、意地悪い傑作です。後の「IT COMES AT NIGHT」や「WAVES」にもこの不快感や気まずい感じは間違いなく踏襲されているな~と、トレイ・エドワード・シュルツ監督の作家性を確認する機会にもなりました🤔

しょっぱなのクリシャのどアップがもう「この人が主役ですよ~」「この人がやらかしますよ~」っていう作者側の意図が伝わってきて、否が応でもワクワクさせられました。

ただ、前半から中盤にかけては思ったほど「暴走」せず、意外にもクリシャの「大人の対応」(と、それを受け入れる親戚たち側のウソっぽすぎるほどの歓待ぶり)が続いて、良い意味で肩すかしを食らいます。

でもずっと通底音として鳴っている不快で不規則なビートが予感させるように、後半以降での暴発(七面鳥落下が辛すぎる😫)がメリハリ効きまくっていて、この辺りのジラし感覚からカタルシスに導いていく手腕が素晴らしいです。

なまじ肉親や親戚だからこそ「逃げ場」がないという、閉塞感ここに極まれりという事で、確かにこれ以上の「ホラー」はないかもしれませんね~。

こういう作家性の強い監督のエグみのある作品は大好きなので、今後の新作にも期待したいです‼️
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