設計士あーさん

ヘレディタリー/継承の設計士あーさんのレビュー・感想・評価

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)
4.0
アニー(母)役、トニ・コレットの怪演が光りすぎて気持ち悪いまである。
ペイモンという悪魔崇拝をアニーの母、もしくはそれよりずっと前から「継承」してきた家庭。
アニーはその連鎖を止めようと、2つの大きな決断をしたが失敗に終わる。
①母から自分へ継承された連鎖を断ち切るため、流産すること
②流産は母に阻止され強制的に出産してしまったので、ならばせめて子供たちと自分で心中しようとしたこと(連鎖を止めるため)

②については夢遊病でやってしまったとアニーは言うがおそらく無意識下で彼女は自分、ピーター(息子)、チャーリー(娘)を恐れていたのだと思う。

ペイモン復活のため、男の体と女の魂が必要。だからアニーの母はチャーリーを自分で育てたのだと考えれば、チャーリーが死ぬこと(肉体を手放し魂と分離すること)は不可欠であり、あの日交通事故で死んだのは予定調和だったのだろう。

それにしても主人公たちの邸宅があまりに豪華で、しかし洗練されているのでついそちらに目が行きがち。相当なお金持ち。

再視聴してやっと6割理解できたと思う。自力で残り4割に到達するには宗教や悪魔崇拝に関する知識不足。