この悲惨な事件のことは聞いたことがある程度だったので、この映画で詳細を知ることができました。改めて、知識と情報を提供してくれる映画の素晴らしい役割を認識しました。
労働党の移民政策に反対する男が起こしたテロによって、全く罪のない多くの若者が犠牲になったことに恐怖を感じます。逃げ場のない島で銃を乱射するというのは卑怯なやり方です。
ただ少し残念だったのは、事実を伝える映画なので仕方がないのかもしれませんが、映画なのかドキュメンタリー寄りなのかが明確に見えなかったことです。もう一つは、主人公の目的と性格に統一感がなくて、少し違和感がありました。犠牲者に非常に同情して感情的になったかと思えば、その直後に危険にさらされた友達に冷たかったり、あれ？と思う場面が多々ありました。非常事態でパニックになっているから仕方ないのでしょうけど。
このテーマから、エンターテイメントを期待してはいけないので、体験者の視点でありのままを観ることが大切なのでしょう。
