怨念大納言

バーニングの怨念大納言のネタバレレビュー・内容・結末

バーニング(1981年製作の映画)
2.7

このレビューはネタバレを含みます

13日の金曜日の直ぐ後に公開されたスラッシャーホラーで、非常に類似点の多いホラー。 BGMもどことなくそれっぽい。
言い換えれば、これぞスラッシャー!という王道80年代ホラー。
エルム街の悪夢よりは古い映画で、火傷系殺人鬼としてはフレディの先輩です。

スラッシャーにおいて、罪悪感なく殺人シーンを見せる為に敢えてロクデナシのオンパレードになりがちな被害者集団ですが、本作は比較的ほのぼの。
キャーキャー騒ぎまくる女の子達に、性欲で脳ミソパンパンの男共。
筋肉系リア充によるヘナヘナ主人公へのあたりの強さも、思春期らしくて可愛らしいレベル。

青春ムービーとしてぼちぼちの面白さを見せつつ、お待ちかね殺人シーンも古いながら中々でした。

火傷まみれの殺人鬼はほとんど画面に登場せず、死角や物陰から枝切狭が現れては殺人。現れては殺人。現れては…。
これぞスラッシャー。
枝切狭も、ジョーズの背鰭的な、恐怖アイコンとしてのインパクトあり。

ジャケットにもなっていますが、逆光の中枝切狭を掲げるシーンは非常に印象的でかっこいい。
芝刈り男も見習え。

後は、犠牲者の死体を恐怖アイテムとして使うやり方は13金時代らしくてニヤリ。
傷の描写は拙いものの、流血シーンは拘っていて、だらりとボートから垂れた腕を、ゆっくりと一筋血が流れるシーンなんかは素敵。

犯人の火傷メイクが今見るとショボいのは、時代のせいなのでご愛敬。火だるまから復活した枝切狭男がキリストみたいな姿で燃やされるラストも、なんか意味深(そんな高尚な映画か?とは思いましたが)。安心の王道スプラッタでした。
怨念大納言

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