さくらんぼ

子どもが教えてくれたことのさくらんぼのレビュー・感想・評価

子どもが教えてくれたこと(2016年製作の映画)
4.0
それぞれ重い病気を抱えているけれど、前向きに子どもらしく元気いっぱいに生きている姿を映し出したドキュメンタリー映画。

お芝居が大好きな肺動脈性肺高血圧症を患う9歳の女の子のアンプル。

植物を育てるのが好きな神経芽腫を患う8歳の男の子テュデュアル。

サッカーが大好きな骨髄の神経芽腫を患う5歳の男の子カミーユ。

消防士に憧れる腎不全で透析に通う7歳の男の子イマド。

絵が好きな表皮水疱症という肌が弱く体全体に包帯を巻いている8歳の男の子シャルル。

それぞれの子供の登場シーンがみんな目がキラキラで可愛いです。
小さいながらも皆自分の状況を理解し、今できることを楽しんでいました。表情は子供らしく可愛くおませさん。そして小さくても他の人を気遣う心をもっていました。シャルルは自分ができることができない親友が何でできないのか大人の話を聞きながら理解して常に優しくしています。アンプルは自分が辛いのに妹や弟の世話を一生懸命していました。イマド「僕が治ったらお父さんが疲れなくて済むね」と気遣います。

この5人は自分の病気や友達の病気を通して死と向き合い、自分ができることとできないことを理解しています。普通の子供だったら、泣いて嫌だーと叫ぶ状況でも、だだひたすら耐えポロポロと涙を流します。強い薬で体が辛いのにそのことは言わず、絵が上手く描けないと言って涙を流します。私がその子の親だったら、痛いよねと一緒に泣き寄り添ってしまいそうですが、できるよ、大丈夫と親も弱いところは見せず、寄り添い抱きしめます。

「死んじゃったらびょうきじゃなくなるね。」
「うまくいかないことがあってもそれが人生」
「愛してくれる人がいれば幸せ」

10歳に満たない子ども達が言った言葉です。

大変な状況でも明るく前向きに頑張っている笑顔の子ども達が映し出されて、こっちが元気をもらえる作品でした。
さくらんぼ

さくらんぼ