Sasada

母さんがどんなに僕を嫌いでものSasadaのレビュー・感想・評価

3.7
「親」は子のために全てを犠牲にし、常に優しく親切で物分かりがよくなければならない。

そんな虚像に挑んだ異色作。

吉田羊演じる光子は正直最初っから最後まで何の共感も同情もできないダメ人間なんです。
小学生の息子に手をあげ男にいれあげ暴言を吐く。

対して息子のタイジは虐待にも育児放棄にも人格否定にも耐え作り笑顔が得意になってしまった、優しくて強い男の子。

この映画は、親子の絆を描くハートフルな話ではなく、子が親を教育すべく戦う過激な物語。

親だから子のことを気にかけないといけないのではなく、「理解出来るほうから」「余裕のあるほうから」歩み寄るということ。
役割や肩書きではなく、生身の肉体として相対することの恐怖とパワー。



太賀の作り笑いだけで泣きそうになるのは彼が上手いのか私が涙もろくなったのか、、
Sasada

Sasada