フェミ研ゼミ

アイネクライネナハトムジークのフェミ研ゼミのレビュー・感想・評価

5.0
だめだなあ。もうだめだなあ。
まだまだ悲しい。
この映画のなかでも彼の笑顔は太陽のようだったのに、もうこの笑顔は歳をとらないのだなあと思うと寂しくて辛い。
イケてるおじさんになった笑顔を見たかった。
ベリーベリーストロングになりたい。



この映画は私の知っている斉藤和義の
ベリーベリーストロングという曲の物語だった。
この歌は斉藤和義本人が書いた歌詞だとこの映画を見るまで当たり前にそう思っていた。
でもその歌は伊坂幸太郎に作詞をお願いして作詞の代わりこの物語を小説として書いてできた歌だったと初めて知った。

作詞が小説に化けることも、
小説が歌に化けることも驚きだし、
なんかすごいなあ。って思った。
ものすごい相互変換だよな。
すごいな、すごいなあ。そんなのってすっげえよな。
私も変換してみたいなあ。って思うけどそんなこと多分一生できそうになくて悲しく泣けそうだよ。

この歌の中で
「自分の仕事が一番辛いと思っている奴には俺はならない」っていうフレーズめちゃくちゃ好きで。めちゃんこよくて。この曲を初めて聞いたとき高校生だったんだよね。
500曲しか入らない小さなiPodに入れて聴いたんだよね。斉藤和義って奴めちゃくちゃいい奴だなあって思ったんだけど、本当は伊坂さんの言葉だったんだね。

タイムマシンにのって教えてあげたいな。

約10年前の「君に届け」の二人がこの映画でまた恋人同士になった。
まるで、10年後の風早くんと爽子を見ているみたいですごくよかったなあ。
風早くんは普通のサラリーマンだし、爽子も普通の女性になっていた。
そんな風にまた10年後の二人見たかった。
ああ、ダメまた悲しい。
ベリーベリーストロングになれないな。
でも自分が一番辛いと思ってる奴にはならない。
フェミ研ゼミ

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