《70年越しの奇跡…》
”ファーザー〟の流れもあり、人生の幕引きを題材にしたこの作品を。
U-NEXTにて。
アルゼンチン・ブエノスアイレスに住む88歳の仕立て屋・アブラハム。彼はユダヤ人でホロコーストの生き残り。
ジャック・ニコルソンのような雰囲気の彼は、頑固オヤジ臭をプンプン漂わせている。
孫とのやりとりがエッジが効いていて面白い。
長年住んだ自宅も売却。悪くなった足。介護施設という現実。人生の終着点に向かおうとする彼にはある強い想いがあった…
ある人へ最後のスーツを届けたい…
冒頭のシーンに、惹きつけられる。音楽と雰囲気がハリウッド映画にはない世界観を感じさせて素敵だ。
オシャレで個性的なスーツを身に纏うアブラハム。声も渋い。
このセンス溢れる空気感、好物だなぁ〜!
アルゼンチン〜スペイン〜フランス、そしてポーランドへ。
満身創痍でトラブルもありながら人々に支えられてポーランドへ進むアブラハムの姿はとても逞しく、そして切ない。
ホロコーストをまた違った角度から描いた人間ドラマの秀作です。