rage30

ライトハウスのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

ライトハウス(2019年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

孤島に閉じ込められてしまう、燈台守の話。

閉鎖環境下で狂気に飲まれて行く男達を描いた作品で、なかなか不快な作品でしたね。(褒め言葉)

「パワハラ体質なジジィと2人きりで生活しながら働く」という設定からして滅入るものがありますし、スクエアな画面比率やモノクロの色彩も窮屈さや古臭さを感じさせる効果がありました。

そんなギリギリの環境にいる中で、迎えの視察船が来なかったと知ったら、発狂してしまうのも無理ありません。
映画の中盤以降は2人が狂っていく様子が延々と映し出されていくわけですが、そこが本作の面白いところであり、物足りないところでもあったかなと。

狂っていく男達の姿を長時間見せる事で、観客にも同じストレスや狂気を味合わせる事が狙いだったのでしょう。
ただ、その反面、物語的には何も進まないんですよね。
そこが個人的に物足りなく感じた部分で、2人の狂気描写は面白いものの、同じ事の繰り返しで飽きてしまう部分もありました。

監督自身が「はっきりした物語はない」とインタビューで答えているので、そこは確信犯的にやっているんだと思います。
だから、それ自体を批判する気はなくて、あくまでこれは好みの問題。
物語性や分かり易さを求める人には不満だろうし、逆に不条理性や難解さを求める人には満足な作品なのかもしれません。

まぁ、良くも悪くもA24らしい尖った作品なので、合うか合わないか、お試し感覚で見てみるのも良いのではないでしょうか。
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