コマミー

クレアのカメラのコマミーのレビュー・感想・評価

クレアのカメラ(2017年製作の映画)
3.5
[心を写す]

「ヘウォンの恋愛日記」「3人のアンヌ」などの、ホン・サンスの監督作。「お嬢さん」のキム・ムニと「3人のアンヌ」にも出演した「ELLE」のイザベル・ユペールが出演している。

一言で言うと[お洒落]。短期間でこんな作品を作れる監督は素晴らしい。しかも、出演している二人は、どちらも、カンヌ映画祭で有名な二人だ。

ホン・サンスの作品は、基本ウディ・アレンのような、お喋り映画がほとんど。それにカメラのズームの仕方が、独特である。徐々に寄せたり、ぐいっと引いたりする。それに作品の登場人物の共通点として、映画関係者が多い。ざっと、特徴はそんなもん。

そして、今回の「クレアのカメラ」。なかなか不思議な物語だった。ユペールが演じる音楽教師のクレアが持つカメラで、その人を写すと、その人の心が見える。キム・ムニ演じるマニは、社長に「あなたは正直じゃない」という無茶苦茶な理由で、仕事をクビになる。そして、その後クレアと会い、彼女の写真を中心に物語が進む。

途中寝落ちしてしまいました(夜勤明けなもので…)。ですが、このクレアのカメラが写すものは、本当に人の心を写すだけでなく、彼女の感性と共に人々が徐々に這い上がらせる力があるのだなと思う。
「それから」「夜の浜辺でひとり」「正しい日/間違えた日」と公開してますが、この作品だけでも観る価値があるのだなと、僕は思いました。気持ちが少し、ホッコリしますよ。クレアに撮られるように。

そしてマニも、徐々に[心からの正直さ]を…。
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