まや

小さな声で囁いてのまやのネタバレレビュー・内容・結末

小さな声で囁いて(2018年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

ずっと観たかった作品。観られて嬉しい。

熱海を舞台に旅行に来た男女の関係性を描く。一緒に来ているのにほぼ一緒に行動しない。何となくもう別れが見えているようにすれ違いがサラッと描かれる。本心を見て見ぬ振り、何となくで一緒にいるこの長年の男女の空気感がとても絶妙だった。

それから男女のただ続いている関係値についてはセリフ等で語られず、基本的には長回しの静かなシーンで語られるのもその旅行に来ているかのように錯覚する。この核心に行かない2人の長い長い時間の忙殺をこちらも同じ時間軸で追体験しているように感じた。

「踊ろ?」で何となく続いていく関係。最後の2人のショット。すれ違いがこんなにも美しいなんて。すごく大好きだ。

大場みなみさん。声がとても美しくて通る感じが、この映画の良さを引き立てている気がした。何も見ていない表情の中にある芯のある声色。とても良かった。
まや

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