Hoshiduru

チワワちゃんのHoshiduruのレビュー・感想・評価

チワワちゃん(2018年製作の映画)
3.9
あ、くっそ〜〜ってなったよ、なんかやられちったよ。生きてる世界なんて全然違うはずなのに、やっぱりなんか知ってるよね。

たくさんの語りの集合体によってつくられていくチワワちゃんだけれど、結局私はミキの眼でみてたな。「チワワのこと嫌いでしょ」ってたぶん聞かれる時がくるんだろうなって思って「嫌いじゃないよ?」って若干顔引き攣らせながら、でもそれが嘘じゃないなって言ってみて気づく時が来るんだろうな、それがあの車窓を眺める瞬間なのかもなあって思ったり。

本物に出会った時っていつもああだよなって、なんか思った。最初は普通に下に見てて、あー本物だからこうなんだなあって思ってからは脅威といけすかなさと,でも圧倒的な魅力とでもう脳みそぐっちゃぐちゃになるの。私はいつだってフリをする偽物だから、本物が出た瞬間に、自分がニセモノだって思い知らされてしまうし、晒されてしまう。

チワワの裏にある苦しみや葛藤が、チワワ特有のものじゃないって私は知ってる。それが彼女を本物にしてる訳じゃないって知ってる。だから、絶対に同情なんてしない。

ずるいよねえ、ポンって消えちゃうの。みんなはそこからダサい、若気の至りの先を歩いていかなきゃいけないのに、って、思ってたけど、違うよなあ。若気の至りの先を歩き続けるのも、ひとつの人生の魅力で、そこで消えちゃうのは、ずるかなんかなくて、本当に純粋に悲劇だ。

どんなに現実に支配されたってあの頃の眩しさはかき消されるものではないし、どんなにあの頃が眩しかったって、それは今の卒業を否定するものじゃない、んですよね〜〜(終わりかたが分からなくなった)
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