TAK44マグナム

劇場版 仮面ライダーアマゾンズ Season2 輪廻のTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

3.9
おまえは人間か?アマゾンか?


「仮面ライダーアマゾンズ」のシーズン2を編集した劇場版。

小さいお子様はあっちへ行っててと言わんばかりにグロテスクでアダルトな内容のアマゾンズですが、シーズン1より更に過激化!
ガチに大人向けであり、ほとんどアメリカンニューシネマのようです。

「仮面ライダー龍騎」では主人公を死なすなどの仰天展開で我々の度肝を抜いてきた小林靖子によるシナリオは、ついにアメリカで映画化しても遜色ないレベルまで引き上げられており、登場人物たちそれぞれの思惑が交差する先に迎える結末は、たんなる愛憎を超えたドラマに昇華しています!
石ノ森章太郎先生がご存命だったなら、きっと喜ばれたのではないでしょうか。


シーズン2の主人公は、アマゾンアルファこと鷹山仁の息子である千翼で、ネオアマゾンズドライバーによってアマゾンネオに変身、他のアマゾンたちを狩っていましたが、そこで謎の少女イユと出会います。
彼女に急速に惹かれてゆく千翼でしたが、イユの正体は死者をアマゾン細胞でゾンビ兵器化させるシグマタイプのアマゾンでした。
通常の人間をアマゾンに変えてしまう感染能力を持つ「溶原性細胞」の発生源を突き止めるため、政府御用達の対アマゾン組織4C、ペストンサービス駆除班、そして鷹山仁(アマゾンアルファ)と水澤悠(アマゾンオメガ)らが入り乱れ、各々の信念の元に戦いに身を投じるのでした。

自分の子供と知りながらも全てのアマゾンを駆除するという揺るぎない信念を貫き、息子の千翼にさえ牙を剥く鷹山仁。
もはや信念というより狂気。
もう、後半は鷹山仁の独壇場です。


悲劇の少女イユの儚さも良いし、どのキャラクターも魅力に溢れています。
水澤美月役の武田玲奈も凛として可愛い。


人間とは何か?
アマゾンとは何か?
お互いの尊厳をかけて、生き残るのはどちらの種なのか?
「生命を食べること」を追求した物語はどこへ向かうのでしょうか・・・?


アマゾンプライムビデオにて