らいか

止められるか、俺たちをのらいかのレビュー・感想・評価

止められるか、俺たちを(2018年製作の映画)
4.0
時代を色濃く感じる映画だった。
若松監督を映画にした、というか「吉積めぐみ」を描いた映画。

このなんとなく生きるに対しての情熱を燃やしきれないめぐみは麦ちゃんにしかできないめぐみだと思った。なんとなく、なんとなく飢えてるけど、どうやって自ら溢れさせていいのかわからない、そんな危うさ。
そんな危うさが溢れたのがめぐみにとって妊娠という事実だったように思う。
大人だっためぐみが子供にかえって母親に連絡する。
女性性を捨てようとしためぐみが女性性に耐えきれなくなったのではないか。
めぐみが映画をみて涙するシーンで、「おろすことは負けと同じよ」というセリフに自分を重ねて、負けられはせん、だけど背負うことができないという葛藤をかかえてしまったのではなかろうか。声をあげる、ということを最後までせず。
そんなめぐみを抱きしめてあげたい。



それにしても最近白石監督作品観る率高いなーもっと仕事してほしい笑
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