らいか

私はヴァレンティナのらいかのレビュー・感想・評価

私はヴァレンティナ(2020年製作の映画)
3.7
Filmarks試写会にて鑑賞……!

ブラジルを舞台にしたトランスジェンダーの女の子の話。

LGBTQやポリコレが叫ばれる昨今だけどやっぱり差別は根強い。法整備がされていてもそれでは解決しない問題だと映画をみてしみじみ感じた。

「リリーのすべて」や「彼らが本気で編むときは、」などトランスジェンダーを題材にした映画は数多い。が、第二次性徴期迎える前の子供を題材にした映画は私は初めて観た。

大人と違って声の変化や骨格の変化が出る前だとぱっと見トランスジェンダーとは見分けがつかない。
子供のトランスジェンダーを診断するのはすごく難しい上に、性転換手術も物凄いリスクがあり、日本でも手術できるところは本当に限られている。医療アクセスが悪く、保険診療もたしか適応にならないからお金もかかるし、精神的にも追い込まれるしすごく生きていくのが大変だということを以前勉強した。ただでさえ生きるの大変なのにどうしてこんなに背負わないといけないのか。

体の機能として男女を分けるのは生物学上どうしようもないと思ってる。備わっているものがそれぞれ違うから。だけども社会的役割で分けるのは間違っていると思う。
ましては気に食わないからって差別は絶対許されない。

最後のシーンは不条理な現実に対する対抗は声を上げ続けることで実現していくことのメタファーだといいな。
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