くりふ

軽い男じゃないのよのくりふのレビュー・感想・評価

軽い男じゃないのよ(2018年製作の映画)
3.5
【私たち…のまわりが、入れ替わってるぅ!?】

Netflixにて。2018年のフレンチ未公開作品で、配信は同年からされていたらしい。

ジェンダー・トワイライトゾーンに迷い込んだ男の話。

男尊女卑上等!と女性を自然と見下し生きる男がもしも、男女の役割が逆転した世界で生きざるを得なかったら?常に眺められ、可愛いかセクシーかで品評され、添え物扱いされる。

途切れぬ屈辱にクラクラしながらも、主人公はつい、「自分がよく言っていたことだ」とボヤいてしまう。ここがシンボリックで巧い。

そういう世界、に視界を広げると説得力が薄くなるが、主人公とヒロインの関係に絞ると、二人の物語としてはスリリングで惹き込まれる。

主人公は、かつてモノにしようと狙った女の、アシスタントとして働くことになってしまい、相手から愛人扱いされてもゆくが…。

少なくとも、物事を反対側から見てみる、絶妙の機会を提供してもらえました。男として、気付かずやらかしてるコト色々あるわ、と表向き反省(笑)。

が、本作が面白いのは、男性性攻撃で終わらないトコロ。

ただ、長いね。同じコト繰り返しているような感覚に何度か、襲われる。脚本、もう少し純化できたんじゃないだろうか?

30分位の短編で充分、この世界は面白く表現できた気はします。

<2020.6.3記>
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