Kumonohate

ジュディ 虹の彼方にのKumonohateのレビュー・感想・評価

ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)
4.5
ジュディ・ガーランドには、「オズの魔法使い」の可憐な少女という以上に、ショウ・ビズに蝕まれた悲劇の人というイメージが強い。もちろんその点が感動を生む種になるワケだが、あまりリアルにやりすぎると共感を得にくくなる可能性がある。そこら辺をどう処理しているのか興味深かったが、焦点を最晩年に絞ったことが大正解。実にバランス良く描かれていた。

そして、レネー・ゼルウィガーの演技が見事。薬物依存や神経症に苦しみ舞台への出演拒否を繰り返しつつも、傲慢で愛情深くチャーミングな人間性溢れるベテラン・スター、という難役にも関わらず、説得力がハンパない。歌唱力もハンパない。

で、その結果、映画は素晴らしい感動作に。「さあ泣け」的なシーンは皆無だが、気がつけば頬を伝う涙、涙、また涙。ファンの男性2人の家のシーンとか、随所でじんじん沁みた。
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