どのシーンも絵になる美しいモノクロの恋愛映画でした。
冷戦時代、ソビエト支配下のポーランドで出会ったピアニストと歌手は、互いに自由と相手を求めながら、ワルシャワ、ベルリン、ザグレブ、パリの街を行き違います。
どのシーンもあまり多くを語らないのですが次のシーンに切り替わると、時間が経っていて、その間に相手のために自分の人生を犠牲にしていたことがわかります。二人で一緒にいたいがために。
本当に美しい恋愛映画でした。
川で歌うシーンはオフィーリアのよう。
パリのアパルトマンも素敵でした。
恋愛映画はほとんど観ないのですが、この作品は、情熱だけではなく、相手を思う純粋な愛情と悲劇性に心奪われました。
スラブの民謡が物悲しかったです。