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REVENGE リベンジのjonajonaのレビュー・感想・評価

REVENGE リベンジ(2017年製作の映画)
4.0
浮気相手には都合のいいすけべでおバカな女の子だと思って舐めてたらサバイブ能力レベチの殺人マシーンに覚醒するとても景気の良いリベンジ劇。主演のマチルダルッツさんがかわいいし強くて格好良い。

後続の似たような作品が量産されるのも頷ける精度の高さとキャッチーな格好よさ。意外と演出がアクション映画らしからぬ斜に構えた感じでそこも好みだった。
途中からセリフもほとんどなくてストイックなハンティングとサバイブ!

映画で見た刺青史上
いっちゃんかっこいい刺青の作り方…笑

タイトル通りのわかりやすさがいい。
みんなで楽しく飲んで踊った翌朝の不穏な空気、男の目つきがかなり見もの。
正直こんなエロい子が腰擦り付けて踊ってきたら誘ってんのかと思うけどさ…それでレイプは最低だわな。非モテの成金アクティブタイプはタチが悪い(偏見)。外道よ外道。こっから地獄。
女にさして興味もないけど友人の邪魔をするのも面倒くさいということなかれ主義のデブが1人いるのもなんかリアル。結局トロフィーガールであるが故にいつでも切り捨てる事のできる道具としてしか彼氏にも捉えられていない。奥様にバレるのが面倒と容赦なく殺しにかかってくる男の冷淡さが如実にそれを物語る。
レイプという事件に端を発して男社会において都合のいい女が際になるとどういう扱いを受けるのかをわかりやすく描いてるのが上手いなーて思った。はじめは3人中1人がクズなのかと思わせといて結局男全員クソ野郎って振り切れるのがわかりやすくて良い。クズ男の最悪な部分の三者三様を描き分けてる。

もう死んだじゃん、てとこからのリベンジがやっぱ熱い。腹に木刺さってそこから動ける自信ないわ…笑
ほいでどんどん強くなるし…

【描写力】カメラワーク甲
◯善と悪の岐路に立つ場面に当たって不意にマシュマロチョコを咀嚼するきたねえ口元のクローズアップ。言葉がなくてもそいつが下劣な人間で悪の選択に走るだろう予感がする。

●アリンコの上に血が落ちてきて『ドォン!』『ドンドンッ!』と爆弾落ちてるかのような爆音が鳴る演出。殺されかけて目が覚める直前の演出で自分の血が小さな生き物を殺しにかかってるというのは皮肉が効いてる。

◯殴られて走って逃げる主人公の女の子にカメラが全くよらず、室内のガラス越しに逃げる彼女と追いかける彼氏を見つめる狩り仲間2人の視点で描いてる。そして彼ら2人も咄嗟に追いかける。その後初めて疾走する彼らの鬼気迫る表情が抜かれる。緩急の付け方がうまい。

●男に奇襲を仕掛けるも銃に玉が入っておらず返り討ちにあった後水に沈められるシーン。女を捕まえた、と連絡を受けてほっと安堵する強姦男が車でゆっくりと音楽をかけて落ち着こうとしてる姿と、今まさに水に沈められて絶叫しながら殺されかけてる主人公の姿が交互に描かれる。ここもやはり緩急がうまいのでより残忍さが際立つ。最低な男の生態描写としてどこかユーモラスでもある。

◯序盤にペンダントに入れといたクスリでハイになって無表情のまま腹を切開して木を取り除く驚愕の手術シーン。焚き火にナイフ、缶缶のアレイを焼いて腹に押しつけて傷口を塞ぐて…ランボーじゃん!ランボーもそこまでしてなかった!
この痛みに女性だから耐えれてる、て感じがする。実際このシーンと重なるように足にガラス片が刺さっただけでメソメソ泣いて全然動けなくなる男の姿が出てきて、やはり女性のタフさに畏れを抱く。この時点でもう圧倒的に男より女が強い。

●銃撃戦のスリルの組み立てがうっまい。
すごいヒヤヒヤした。フリが長いな〜と思ったけどそれも大事だったのかも。
ぐるぐる室内の廊下をお互いの背後取ろうと銃持って走り回るシーンなんでかゲームの『バンジョーとカズーイ』思い出して笑っちゃった。笑
なんやかんや敵が狩りのコンテストで優勝してる奴らってのも不安を煽る。

【名言語録】

ー俺のどこが嫌い?
教えてくれ、只知りたいだけなんだ。
ーその、タイプじゃないの。それだけ。
ーあーはっは、なるほど…それは何で?
ー…身長が小さい。背が高い人が好き。
ーハハッ!ああ…
ーええ、そうなの…
ーなあ、俺の身長は昨日から変わったか?
シンプルな質問だよ。君の小さな脳みそでも理解できるはずだ。答えられる筈だよ。昨夜は俺を好きだったろ?

ーお前が強いから2人に勝てたんじゃない
奴らは負け犬だった。
勝てると思ってるのか、この俺に?
俺に従っていればお前も勝ち組になれた。戦ったりせずに!女ってのはいつだって不必要な戦いに挑もうとする!
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