このレビューはネタバレを含みます
《 犯罪映画かつ青春映画 》
死ぬほど適当な強盗計画を立てる大学生4人組。
そんで焦燥感に煽られて、そのままとんでもないことをやっちゃう…。
強盗計画を立てるところ、「こいつらバカだなあ笑」と思いつつ、ちょっと楽しそうだった。
友達としょーもないことしてる時の、あの刹那的な楽しさってなんなんだろう。
私はいわゆる青春映画のキラキラ感よりも、むしろこういうしょうもなさの方が、よっぽどリアルな青春だと思ってる。
思い出した時に、今思えばバカみたいだけど、楽しかったなーとか、むしろあのしょうもなさが今は貴重だなと感じる…みたいな。
当時はさしてロマンチックでもない、
後から思い出した時に煌めくのが本当の青春かな…と。
そして本作は物語の構造がかなり変わっていて面白かった。「実録映画」は「これはホントの話!」が売りなのに、敢えて何がホントか分からない珍しい作りになっていた。
「真実に基づく物語」って言ったって、どうせフィクション。ならば、嘘なのに本当のフリをされるより、嘘だと自覚して嘘をつかれる方が何故かワクワクするのね。
変なのー。
どうせ世の中に本当のことなんて無いからかな。
こういうのって、多角的視点って言うんだっけ?
“真実は藪の中“とか、“信用できない語り手“ってやつ?
焦燥感はすごく共感できる。それに、友達としょーもないことしてる時が楽しいのも分かる。だから、強盗計画シーンとかは「こいつらバカだなあ」と思いつつ楽しく見れた。
これは個人的にすごく面白かった。
まず第1に、物語の構造がかなり変わっている。
嘘のドラマと、実際のインタビューとが交互に映されていて、当事者たちの曖昧な記憶がそのまま映像になっていた。
確かに実録映画ってどれも、「実話に基づく物語」とか言ってそれをウリにしてる割には、結局はウソの話なんだよな。
実録映画にも関わらず非常に曖昧でぼんやりした余白を意図的に残しているのだ。ドキュメンタリーとフィクションとがぐちゃぐちゃに絡まりあっている。
多角的視点、真実は藪の中
確かに…
ドキュメンタリー映画、だとか、実話に基づく物語とか、そうは言っても結局は嘘の話なんだよな、
この映画はそこらへん開けっぴろげで面白い
実際に襲われた図書館員の女性が「この映画を観て彼らのことを許せると思った」と言ったエピソードを聞いてすごいと思った。