のんchan

アメリカン・アニマルズののんchanのレビュー・感想・評価

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)
3.9
これは面白かった。
実話の映画化だが、再現映像の合間に本人たちが実名、顔出しで出演し、当時を振り返りインタビューで語るという珍しい手法。

2004年、ケンタッキー州の大学図書館から時価1200万ドルのヴィンテージ本を盗んだ大学生4人組が起こした実際の事件。
なんとその理由が、つまらない日常を一発逆転し特別な人間になるためだった。

スペンサー(バリー・コーガン)とウォーリー(エヴァン・ピーターズ)が2人で思い付いた計画だが、人手が足りず、エリック(ジャレッド・アブラハムソン)とチャズ(ブレイク・ジェンナー)も誘う。
盗んだ本を盗品専門家に売る計画。最初は老人に変装して動いたが失敗。2度目は変装なしで実行に移す。しかし映画のようには行かず逮捕されるまでを描く。


俳優の演技は緊張感で嘔吐するシーンがあったり、4人の性格の特徴を出していて掴み易い。

本人たちも垢抜けていて、ウォーリーなんか演技力を感じて本人の方がイケてたかも。チャズも俳優のようなイケメン。

7年の刑期を終え罪悪感に苛まされながらも、それぞれが再出発しているのは奇跡的。
日本ならこういう作品はきっと出来上がらない。罪を犯した人間は咎め続けられるだろうから。

ドキュメンタリー出身監督のデビュー作品、目の付け所も良かったです。
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